外国から持ち込まれて日本に生息している外来生物は珍しいものではありません。日本中に広がって繁殖し、もはや外来と思わなくなるほど身近にいる生物がたくさんいます。
外来生物(外来種)とは
他地域から人為的に持ち込まれた生物のこと。
生態系や経済に重大な影響を与えることがあり、環境問題のひとつとして扱われる。
出典 外来種 - Wikipedia
英語では「alien species」もしくは「invasive species」という
出典 外来種 - Wikipedia
まさにエイリアン!
(英語でいう)エイリアンとかインベーダーが、
この日本であなたの身近にたくさんいるという事実w
オカダンゴムシ
いわゆる普通の「だんごむし」
現在では世界中に生息しているが、
ヨーロッパ原産といわれている。
元々、日本には生息していなかったが、明治時代に船の積荷に乗ってやってきたという説が有力である。
出典 オカダンゴムシ - Wikipedia
ワラジムシ - Wikipedia
ヨーロッパ原産で、現在では世界中に生息している。(※ゾウリムシではない)
チャコウラナメクジ
いわゆる普通の「なめくじ」
現在では世界中に生息しているが、
ヨーロッパ・イベリア半島原産。
日本では1950年代頃に本州においてアメリカ軍物資に紛れ込んで侵入したものと考えられている。家庭菜園や鉢植えの植物を摂食する農業害虫となっている。
本種は日本生態学会により日本の侵略的外来種ワースト100に選定されている。
出典 チャコウラナメクジ - Wikipedia
外来ナメクジ、分布域じわり拡大 北海道内、農業被害を警戒 | どうしんウェブ/電子版(社会)
大型でまだら模様(ヒョウ柄)が特徴の外来種「マダラコウラナメクジ」
国内では2006年に茨城県土浦市で野生化した個体が初めて確認された。
ミジンコ
日本のミジンコ、実はアメリカ外来種だった たった4個体から全国に どこから? 東北大発表 - ITmedia ニュース
「日本のミジンコは有性生殖をしたことがない「絶対単為生殖」型だということになる。」
「日本の池に住むミジンコは、北米から来た4個体の雌から単為生殖だけで増え続けたクローンということになる。」
この外来説はまだまだ謎が残っているので、今後の研究が待たれる。
ミジンコ - Wikipedia
2015/4/7発表のミジンコ北米外来説が、早くもWikipediaに掲載されている。
ちなみに、ミジンコの姿を正面から見ると、まるで別人!
セイヨウミツバチ
セイヨウミツバチ - Wikipedia
いわゆる普通の「みつばち」の一種。名前の通り、ヨーロッパ原産。
日本では古くは紀州藩によるニホンミツバチの養蜂がおこなわれてきた。しかしその後、採取できる蜜の量が多いこともあり、日本では明治時代に導入されたセイヨウミツバチがもっぱら使われてきた。ニホンミツバチは山間部などで細々と飼育された。
セイヨウミツバチは天敵であるオオスズメバチへの対抗手段を持たないこともあり、野生化はしなかった。
出典 セイヨウミツバチ - Wikipedia
つまり、普通によく見かけるセイヨウミツバチは、ほぼすべて養蜂家が飼っているもの。
花の蜜を集める能力は優れているが、人間の保護なしには生きていけない。
チャバネゴキブリ、クロゴキブリ
チャバネゴキブリ / 国立環境研究所 侵入生物DB
いわゆる普通の「ごきぶり」の一種(小型で茶色のもの)
「日本の侵略的外来種ワースト100」入り
アフリカ原産と言われているが、世界中に広く分布し、日本でもほぼ全国に分布する。
出典 チャバネゴキブリ Blattella germanica (LINNE) | どんな害虫にお困りですか? | イカリ消毒オンラインショップ
奈良県桜井市纏向遺跡から発見された世界最古となるチャバネゴキブリの破片について |新着情報|奈良女子大学 Nara Women's University
古墳時代にすでにチャバネゴキブリがいたことがわかった。
さらに、日本原産の可能性もあるとのこと。(2023/10/14追記)
クロゴキブリ Periplaneta fuliginosa (Serville) | どんな害虫にお困りですか? | イカリ消毒オンラインショップ
日本の嫌われ者「ごきぶり」の代表格。中国南部が原産地と言われ、熱帯から亜熱帯にかけて世界に広く分布。日本には古くから定着したと考えられている。
アシダカグモ
アシダカグモ - Wikipedia
もし家の中で見つけたらクモが嫌いな人でなくても、その姿、大きさ、動きの速さに驚く。
インド原産と考えられるが、現在では世界中に生息している。
日本では19世紀に見つかり「江戸時代にゴキブリ駆除の為に人為的に輸入した」という説もある。
セイヨウシミ
セイヨウシミ - Wikipedia
ごきぶりほどには知られていないが、家の中にすむ、かなりの嫌われ者。
体表は銀色の鱗粉で独特の光沢がある。
ゴキブリ以上の絶望感…謎の銀色の虫「紙魚(シミ)」を君は見たことがあるか? - NAVER まとめ
アオマツムシ
都会の秋の風物詩となったアオマツムシの鳴き声
「秋の夜に、木の上の方から聞こえてくる虫の鳴き声の正体は、ほぼアオマツムシ。」
セイヨウタンポポ
いわゆる普通の「たんぽぽ」
名前の通り、ヨーロッパ原産。
1904年に北海道札幌市に導入。
他のタンポポ類と雑種をつくる.日本でみられるセイヨウタンポポの8割以上は在来タンポポとの雑種との報告がある.
出典 セイヨウタンポポ / 国立環境研究所 侵入生物DB
セイヨウタンポポ - Wikipedia
生態系被害防止外来種リストの重点対策外来種、「日本の侵略的外来種ワースト100」入り。
キク科の雑草
写真は、オオキンケイギク
問題となる外来種は繁殖力が非常に強い。
園芸植物として日本に持ち込まれた種は、
きれいな花を咲かせるものも多い。
そのため、各地で群生していても花畑として
駆除されずに放置されていることがある。
キク科植物 - 日本の外来種全種リスト - 侵入生物データベース
うわっ…キク科の雑草、多すぎ…?
日本の侵略的外来種ワースト100 - Wikipedia
この100種のうち、キク科植物は11種入っており、実に1割以上を占める。
種類は、オオアレチノギク、オオアワダチソウ、オオオナモミ、オオキンケイギク、オオブタクサ、外来種タンポポ種群、セイタカアワダチソウ、タチアワユキセンダングサ、ネバリノギク、ハルジオン、ヒメジョオン
これは意外!近場に潜む外来植物 - NAVER まとめ
特定外来生物と要注意外来生物になっている植物種。やはり、キク科が多い。
ネコ(野猫)
ネコ / 国立環境研究所 侵入生物DB
実は「世界の侵略的外来種ワースト100」と「日本の侵略的外来種ワースト100」入り。
野生化したネコは在来小動物を捕食・捕殺する。特に島嶼域の希少種・固有種への被害が大きい。
ニジマス
ニジマス / 国立環境研究所 侵入生物DB
国内では、養殖用や釣り用に放流され繁殖。
生態系被害防止外来種リストの産業管理外来種。
「世界の侵略的外来種ワースト100」と「日本の侵略的外来種ワースト100」入り。
ぽち(おまけ)
ぽち(環境省・外来生物法ウェブサイトより)
謎の外来生物が「ゆるキャラ」としてネット上で話題に!
名前(種名ではない?)は「ぽち」らしい。。
かわいい外見に似合わず凶暴な性格(アライグマか?)
しってるかな?外来生物 クワガタハカセに聞く - 環境省こどものページ
クワガタ博士こと、国立環境研究所の五箇公一先生に、ぽちがインタビュー!!
「外国からやってきたカブトムシやクワガタは、日本の自然のなかに、逃がしたり、放したり、捨てたりしちゃいけないんだって。」と自ら?伝えている。
五箇公一先生・・
白衣ならぬ黒衣をまとう。最近は「ヒアリ」関係でのメディア出演も多い。
話題になった外来生物
【危険な外来昆虫】殺人蟻 ヒアリ(火蟻)とは?! - NAVER まとめ
「ヒアリ・ハット」。。
日本の在来種、でも他国では迷惑な外来種 - NAVER まとめ
ワカメも。
参考リンク
外来生物法の解説
「特定外来生物に指定されると、輸入や譲渡、飼育、野外へ放すことなどが禁じられる。違反者は法人で最高一億円の罰金、個人で最高三年以下の懲役または三百万円以下の罰金。国や地方自治体は、野外に生息している指定種を防除(駆除)できる。」
日本の外来種対策 外来生物法 - 環境省
侵略的外来種とその防除の解説や、特定外来生物等一覧、生態系被害防止外来種リストなど。
侵入生物データベース 外来種/移入種/帰化動植物情報ポータルサイト
独立行政法人 国立環境研究所 が運営するウェブサイト。
【琵琶湖博物館】WEB図鑑「外来生物」
身近にいる外来生物を生息環境別(琵琶湖と河川、市街地、たんぼと水路、里山と畑)に紹介。
Invasive species - Wikipedia, the free encyclopedia
日本語にすると「侵略的外来種」。
写真のヘビは、グアム島で被害を及ぼしているミナミオオガシラ。
2014年11月、環境省が「侵略的外来種リスト(仮称)」の案を発表。
全424種で、「国内外来種」をはじめてリスト化した。
ネーミングが大切 「侵略的」改め、○○外来種? | FOOCOM.NET
「環境省(事務局)は名称を「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」とし、「侵略的」という用語は使わないと説明した。」
環境省 「我が国の生態系に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト(生態系被害防止外来種リスト)」の作成について
2015/3/26 紆余曲折あって、略称は「生態系被害防止外来種リスト」となったが、それでも長い。。
2023/10/14 更新、2020/9/30 NAVERまとめから移行