都会でも秋になると、うるさいほどに虫の鳴き声が聞こえるようになったと思いませんか?その声の正体は、街路樹にたくさん住み着いている外来種の「アオマツムシ」です。
「アオマツムシ」とは
鮮やかな緑一色の体色が特徴。体長は20-25mm。夜に「リーリーリー」という甲高い声で鳴く。日本在来のマツムシとは姿も鳴き声も異なっている。
1970年代から数が増え始め、都市部の街路樹や庭木にも多く生息。東京では最も鳴き声を耳にする秋の虫となった。
出典 アオマツムシ - Wikipedia
秋の夜に、木の上の方から聞こえてくる虫の鳴き声の正体は、ほぼアオマツムシ。
日本では本州、四国、九州に分布。明治時代に中国大陸から日本に入り帰化した外来種という説が一般的
出典 アオマツムシ - Wikipedia
アオマツムシ図鑑
アオマツムシ 都会に鳴く|クリップ|NHK for School
NHKによる小学生向け理科映像。
アオマツムシが鳴く!
オス成虫が羽をふるわせて鳴いている、貴重な映像。
アオマツムシのオス成虫
マツムシやコオロギと同様、鳴くのはオスのみ。
写真は、2枚の羽をこすり合わせて鳴いている様子
アオマツムシのオス成虫
普段見かける、鳴いていないときの様子。
オスは背中の中心部分が褐色で羽に脈がある。
アオマツムシのメス成虫
メスの背中は、つやのある緑一色。
幼虫の成長の過程
幼虫は、小さいうちは体が褐色でコオロギっぽい。
大きくなるにつれて緑色になってくる。
アオマツムシ - 天敵Wiki
樹木や果樹の葉を食べるため、害虫でもある。
美しき外来昆虫アオマツムシの観察 "Freshwater Goby Museum"
参考:マツムシの成虫(オス・メス)
体全体が黄褐色で、アオマツムシとは似ていない。
国内在来種であり、童謡でも歌われているように
「チンチロリン」という鳴き声で親しまれている。
なぜ都会で増えている?
アオマツムシが、好んですんでいるのは、街路樹です。この虫の食べ物は、葉っぱです。特にサクラの葉っぱが好物で、桜並木にはたくさんのアオマツムシがすんでいます。
出典 アオマツムシ 都会に鳴く|クリップ|NHK for School
都会の桜並木は春だけでなく、いつの間にか、秋の風物詩になっていた!
街路樹は同じ種類の木が植えられていることが多く、すんでいる昆虫の種類が少ないのです。そのためアオマツムシの外敵もほとんどいません。アオマツムシは、人間の作り出した環境を上手に利用して生きているのです。
出典 アオマツムシ 都会に鳴く|クリップ|NHK for School
2021/10/11 更新