農業・環境・食品関連トピックス

農業・環境・食品等に関する気になる話題を取り上げます。

資源状態がよくない魚の購入を控えよう!

最近、ニホンウナギ絶滅危惧種指定(レッドリスト入り)が大きく報道されています。私たち消費者にできることは、減り続けていて保護する必要がある魚の種類を知り、購入を控えることです。


日本人が好きな魚が減り続けている


やまけんの出張食い倒れ日記:ニホンウナギの絶滅危惧種指定を受けて、日本では「もうウナギを安く食べるのはやめよう」という声が多く挙がらなければならない。


クロマグロも崖っぷち 水産庁「メジマグロ食べないで」のワケ  WEDGE Infinity(ウェッジ)
メジマグロ(写真)とは、20kg未満の子供(未成魚)のクロマグロのこと。
日本のクロマグロの漁獲は恐るべきことに、水産庁によると「0歳魚が67.1%、1歳魚25.5%、2歳魚5%、3歳魚1.2%、4歳魚以上の成魚はわずか1.2%。」となっており、実に98%以上が未成魚の漁獲なのです。


ウナギもマグロも消えていく 動かぬ水産庁尻目に火が付くか“消費者運動”  WEDGE Infinity(ウェッジ)
「日本は乱獲漁業を放置し、魚を減らしてきました。水産庁の仲間うちでは事態の深刻さを認識していましたが、発信してきませんでした」
 自責の念に駆られている元水産庁職員が語ってくれた。


私たちにできることは、守るべき魚を知ること


赤:資源状態が悪く、漁法にも問題があり、購入を控えるのが好ましいもの

関サバ、太平洋および日本海産マサバ、太平洋および日本海産マイワシ、大西洋クロマグロ(養殖)、太平洋および日本海クロマグロ(巻き網もの)、日本海スケトウダラ、キチジ、ウナギ(天然)、エゾアワビ(北海道)、アワビ、東シナ海グチ、東シナ海アマダイ
出典 第4回 漁業復活のために「うるさいおばさん」になろう:日経ビジネスオンライン
巻き網もののクロマグロとは、未成魚のメジマグロのこと。
スケトウダラは、かまぼこなど練り物の重要な原料。卵巣はタラコ。
ウナギは養殖ものでも、稚魚のシラスウナギはすべて天然。
キチジは赤い深海魚で、北海道ではキンキ、メンメという。


黄:資源状態が必ずしも良好でなかったり、漁法にも問題がみられるもので、購入に注意を要するもの

キハダマグロメバチマグロ、マダラ、ズワイガニ、カツオ、ホッコクアカエビ(甘エビ)、ハタハタ、マアジ、天然ブリ
出典 第4回 漁業復活のために「うるさいおばさん」になろう:日経ビジネスオンライン


緑:資源の状態が概ね良好で購入がすすめられるもの

ノルウェー産サバ、アイスランド産赤魚、シシャモ、サンマ、カタクチイワシ、ゴマサバ、スルメイカ日本海)、日本産サケ、アラスカ産ベニザケ、アラスカ産スケトウダラ南氷洋ミンククジラなど
出典 第4回 漁業復活のために「うるさいおばさん」になろう:日経ビジネスオンライン
赤魚(あかうお)とは、メヌケ類の輸入もの。


参考資料


さかなクンが語る、漁業の現状 | 企業戦略 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準


ウナギとクロマグロは食べない方がよい? 消費者が知るべき水産資源の現状 『日本の海から魚が消える日』 小松正之氏インタビュー WEDGE Infinity(ウェッジ)
「「食文化」とは、まず資源があり、継続して10年から100年先まで長期的に供給できて、そこに料理の工夫や継続があって、はじめて食文化というわけです。だから、マグロにしても資源を回復させて継続的に供給があって、結果として食文化になるわけですよ。消費者も不勉強ではいられないんです。」


ホッケの漁獲量の減少に伴い、ホッケが食べれなくなる!? - NAVER まとめ
「20年ほど前から少しずつ漁獲量が減っていて、特にここ数年は、例年の3分の1以下になってしまいました」「ホッケは市場で人気があるので、未成魚まで乱獲、次世代が生まれる環境そのものを破壊してしまっている」


海の幸を未来に残す会 | Facebook
日本の海の幸を未来の世代に残していくために、消費者に海の現状を知っていただき、持続性を考慮した消費活動の促進をおこなう団体(一般社団法人)
2013年11月に、土佐料理屋「祢保希(ねぼけ)」の竹内太一社長、三重大学の勝川俊雄准教授らが設立した。